ビジネス書類の留め方

会議資料の多さに辟易して、A3(またはA4)一枚で!と言われることが目立ってきました。
トヨタ自動車の社内会議資料は基本、A3一枚でまとめることとされている、なんて感じですね。
でも、このようなことがニュースになるということは、裏を返せば、書類が2枚以上であることがビジネスの現場では大半であることの証です。
何故ビジネス書類は1枚では済まないのか?
ビジネス文書の中でも、社外に提出する書類は、見積書のようなものであっても、数枚になることが多いです。
これは、細かい内訳を明示したり、金額算出の根拠となった書類を添付したりすることによります。
また、提案書や企画書も書類の枚数が増えがちなビジネス文書です。
これらは、提案の内容もさることながら、資料の多さが提案・企画の質や、提案・企画者の熱意と捉えられてしまうことも多いためです。
書類が多くなると、留められる
書類の枚数が増えた場合、相手に渡すときには、留めて渡すことが大半です。
書類の留め方としては、ホッチキスが一般的ですが、テープやクリップが利用されることもあります。
テープの場合、単独で利用されることよりも、ホチキス留めした上から、テープでホチキスを隠すためによく利用されます。
主に書類の見栄えを良くするための工夫で、契約書等に用いられることが多いです。
一方、クリップは、ホチキス留めしないような書類をまとめるのに利用されます。
例えば、送付状を他の書類と一緒にホチキス留めすることは通常は行われません。
何故なら、送付状は廃棄され、添付の書類だけが回付されたり、保存されたりすることが大半だからです。
また、提案書と見積書を別々に作成した場合、これをまとめてホチキス留めすることもありません。
この全体をまとめるためにクリップが利用されるのです。
ホッチキスの常識、新常識
ホッチキスについてまず知っておかなければならないことは、上記の通り、ホチキスで留めてはいけない書類がある(送付状等)ことに加えて、ホチキス留めの基本は書類の「左上」に「斜めに」行うことです。
斜め、はカタカナの「ハ」の左側の角度、「/」です。
縦書きの書類については書類の右側をホチキス留めするのですが、縦書きの文書はビジネスではめったに出てきません。ので、まずは左と覚えておきましょう。
何故左側を留めるのか、については、右利きの人が右手には筆記用具を持つため、左手だと書類がめくりやすいから、という説があります。
私の個人的な体験談で恐縮ですが、だったら左利きの上司には右側をホチキス留めした方がいいのか、とやってみたことがありますが、普段と違う方向にめくるのは勝手が違ったようで、あまり喜ばれなかったどころか、明らかに失敗でした。そのため、よほど信頼関係のある上司以外に試してみるのはお勧めしません。
最近、社外に渡す書類についてはフラットホチキスを用いるところも多くなってきており、そのうち常識と呼ばれるようになるかもしれません。
フラットホチキスは、ホチキスの針の裏側(書類の裏側の面)が平らになるホチキスで、特にホチキス留めした書類を重ねた際に、ホチキス箇所だけ盛り上がるのを抑えてくれます。
まとめ
ホチキス留めは基本中の基本でありながら、誰かにきっちり教わることも少ないのではないでしょうか。
また、社内に事務職の人がいてやってもらえる場合には、自分で行わないため、いざというときに迷ってしまうことも珍しくありません。
たかがホチキス、されどホチキス、こんなところで評判を落とさないよう、基本のキホンは押さえておきたいものですね。